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議事録1:地域メディア戦略研究会第3回研究会

  • Last Modified: 2009年5月 3日 16:59
2004年3月23日(火)10:00?16:30
於 東京大学大学院情報学環 2階教室


事例報告及び討論 10:10?12:00
「地域内情報コミュニケーションの担い手は誰か?」
?地域メディア戦略研究会、2年間のまとめ?

パネラー:水越伸氏(東京大学大学院情報学環助教授)
     吉村卓也氏(北海道東海大学国際文化学科助教授 NPO法人シビックメディア代表)
     田中幹也氏(三重県eデモクラシー推進プロジェクトグループ主幹)
     金子隆氏(藤沢市市民自治部市民自治推進課主査)
コーディネータ:杉山幹夫氏(NPO法人シビックメディア専務理事)

(杉山)今回の研究会は何をするのかなあと思っていたら、コーディネータをやれと言われた。
午前中からパネルは異例だが、先生が午後から予定があるということで。
楽しいと思うので、楽しんでください。
パネルの紹介。藤沢金子さん。共生自治推進課。6人いて、そこの業務のうちのひとつが電子会議室。誰がなぜ立ち上がったのか、とか、市民どうしの会話とかを紹介してもらいます。
三重県田中さん。eデモ。デモクラシーなんてすごい名前を。。中間自治体が県としてのアイデンティティを作る。県内の全く違う文化の中で何をアイデンティティにするのか。県庁はどうしてeデモを続けてこられたか。このあたりを。
水越先生。変革の世紀の編纂、メディアが専門。学術だけではなく、メルプロジェクトなどをやっている。東大以外の人も含めて、こうした活動の支援とかそう いうことを。カラオケではじけてアキレス腱を切った。。大御所かと思ったら。。(笑) 2年間の総括ということでお呼びしました。
シビックメディア代表吉村さん。新聞メディアにいたときに商業メディアのあり方に疑問を持った。市民ジャーナリストを。本当に自治に貢献するジャーナリストを札幌で育てる、ということをやっていらっしゃいます。
最初に田中さんから。どんな思いで活動してきたかも、お話ください。

(田中)三重県のeデモ会議室に参加した人に焦点をあてて報告します。県としてなかなか辛いなあ、とか。
「eデモフリークな人たち」ということで。今、eデモには1300人くらい登録していて、あとeデモジュニアが400人くらい。
少ないけれどものめりこんでいる人たちも出てきている。
なぜ、電子会議室を役所がやるのか。安全安心を確保するのは役所の基本。役割。
次に情報公開。開示請求による公開は根付いてきているけど、めんどくさい。事務事業評価表も公開しているけど、なかなか見る気にならない。電子会議室のよ うなメディアを使って、コミュニケーションの中で公開していけたらどうか。話し言葉で、わかりやすい言葉で公開できたら、いいのではないか。
なぜ県がやるのか、ということについて。これは実はわかっていない。。。(笑)
行政の上で電子会議室を位置づけるとどこに位置づけられるか。行政改革、広聴、情報公開、、どこでもある。北川前知事の集大成。職員の意識改革。教育的効 果、住民参加のきっかけづくり。地方分権、住民自治の基盤づくりを目指してはいる。三重県ではとりあえず組織上は広聴。

いったいどんな人が参加してくれるのか。
行政に不満を持っている人。これは必ず来るだろうと思っていた。
県というメディアを使って情報発信したい人。
インターネット初心者。インターネットはなんとなく怖い、という初心者。役所がやっているから見に来てくれるんじゃないか。。
と思っていた。

実際は、インターネット初心者は来てくれている。
たとえば鈴鹿山麓市民さん。実は四日市市役所の職員。「遊びのくにづくり会議室」に参加。
NPOは? 外れ。既に自前の発信手段を持っている。当初期待したけど、PRもしたけど今のところはほとんど参加がない。
ただし、「まおさん」(女性)。参画したい気持ちはあったけれど、ということで、eデモの情報を見てイベントに参加。「eデモでこのイベントに来ました!」とか、いろいろPRしてくれた!
行政に不満を持っている人。すご???くたくさんいる。都道府県職員って直接県民と話す機会が少ない。県税事務所とか用地買収とかくらい。クレームは市町 村に直接持ち込まれる。。県職員は直接県民と対応するスキルが低い!それをなんとかしたいということもあってeデモを始めた。

e デモ進行役はeエディターとして委嘱。まず行政が委嘱するスタイルから始めた。進行役によって会議室の雰囲気が変わる。遊びのくにづくり会議室。吉田さん というエディタ。すごくパワーがある。参加者の意見をまとめて別にホームページを作ったり。会議室参加者と検討委員会との間に情報格差が起こらないよう に、検討委員会で会議室の意見を言ったりしてくれた。
エディターはスーパーマンでないと。。
コミュニケーションスキル、専門知識、人格などなど。。(大変)

成功したモデルは2つだけ。
○現実との連携を目指す。
○サロンとしての充実を目指す。
の2つのパターン。

初心者に対してはエディターが誘導してあげることが有効。

eデモを拠点にした活動が始まることはまだ少ないけど、例としてはまちらく倶楽部。

行政に対するクレーム、意見に対する行政職員の立場をどうするか。
問題はある。
行政のスタンスと違うことを職員が書くのはだめ、ということがまだまだ役所の中では強い。
けど、例としては、次のようなものがあった。
まず、県の方針、次に「以下は個人的な考え方を書きます」として、意見表明した。「バリアフリーのまちづくり」。
「こんなふうにして県庁内と県民との連帯感みたいなものができたのがよかった」と参加者の発言。
ぜひこういうのを広げていきたい。

eデモファンで一番多いのは、行政に対するクレーマー、行政に対する意見の強い人。
こういう人たちに対して行政側がきちっと対応できれば、ちゃんとファンになってくれる。
ただし、時間はかかるけど。

県が電子会議室をやることの意味。
よくわからない。。。
自治を目指すのは基礎自治体、市町村なんじゃないの?という意見もあり。
でもやっぱり隣町の人も話ができないと不便だよね、という書き込みもあった。

eデモ会議室に地図(GIS)をつけようとしている。
全県分で議論しても空中分解する。地図を自治会単位や学校区単位などで使ってもらう。
目的型GISから統合型GISへ。市民へのレイヤ開放。

M?GISというのを既にやっている。地図をダウンロードしてやるものだけど、ブラウザでは対応じゃないしダウンロードしていないとだめ。eデモではブラウザ対応型でコミュニケーションに使えるものを。

eデモ会議室が住民自治の新しいツールとして機能するように頑張っていきたい。

(杉山)三重県が何をやっているかよくわかった。感動的な話だった。
ところで、地メ研については?

(田中)私は第二世代。電子会議室コンソーシアム後、地メ研になってから。
三重県でも孤立無援なんだけど、この研究会に来ると、同じ価値観で話ができる。
コミュニティとしてすばらしい。その後、幹事自治体の手伝いをするようになってきた。
ぜひこういったコミュニティ、仲間を続けていきたい。

(杉山)次に藤沢の金子さん。総本山です。この7年間、何が起こってきたのか。つい最近の市民の様子はどうなのか。
何のためにやるのか、ということについて、藤沢は共生自治の推進と始めから決めていた。
何が藤沢をここまで進めてきたのか。そのあたりをお話ください。

(金子)今ごらんいたいだいてるのは藤沢の会議室。
市役所エリアは、実名で発言とか、変なこと言っちゃだめだよとか、ネクタイを締めて入る感じの会議室
市民エリアは市民が自由に作れる会議室。リサイクルとか、飛行機うるさ?い、とか(笑)。厚木基地の。「今日も飛行機うるさかった」「ひたすらうるさい」とか、訴える会議室。
趣味の会議室、愚痴を言い合う会議室、ペットの会議室など。

(杉山)金子さんは何を運営しているの?

(金子)私はグルメ会議室を。。。「グルメふじさわの旅」。単純に食って飲んでる様子を投稿しているだけ。昨日も「おはぎ」。携帯電話で撮って、写真を。つい先に食べちゃうんだけど(笑)
おなかがすいてるときに残業している人には気の毒かな、、とか。(笑)
ま、そういう会議室がたくさん。

市民エリアの方が市が主催する方よりもずっと多い。これが藤沢の特徴。
市民参加型(市役所エリア)とコミュニティをつくろう(市民エリア)のふたつ。

今日のテーマとしては、コミュニケーションの担い手ということなので、藤沢の市民電子会議室交流会のときの話をします。

並んでる人たちは市民エリアの会議室を開設した人たち。
テーマも「市民エリアについて語ろう」。
どうして会議室をつくっちゃったの?ということ。結構おもしろい話があった。
どうして参加しちゃったの?とか。
コーディネータは田中みのりさん。運営委員をやっています。

e-ZEN会議室(善行エコマネー研究会)会議室。これは地域通貨。
紙切れなんだけど、これもひとつのメディアじゃないかな、と。
100善とか200善とか。
こういう情報交流のために会議室を使えないかな、と思っている。

もうひとつ、飯島農園会議室。
農家のおばさん? おくさん?
できたときにはどうなるかと思っていた。野菜を売りに出されたら困るな、と思っていたら、実はその農園、SFCの横にあって、学生たちとの交流がおもしろ いんだよ、となって、学生に会議室を作りましょ、と誘われて作っちゃった、というものだった。この方、毎日発言しています。。

旧モーガン邸の保存と活用を考える会議室。
市民運動が母体としてあった。有名になったので、ご存知の方も多いかと。

行政の職員も結構見ている。
担当の部署、教育委員会の生涯学習部長も見ている。
私が食堂で昼を食べてると部長が擦り寄ってきて、、「××さんってどんな人よ」と聞いてきたりとか。。

「ふじさわ自然通信」。自然活動している自然懇話会。撮りためた写真をなんとか活用したい。
既に本として出してもいるんだけど、もっと学校なんかで自由に使ってもらいたい、ということで会議室を開設。
おもしろいのは、会議室を完全にツールとして見ていること。「この電子会議室には使えるツールがあるから、使っているんだ!」

共通の思いってなんだろう。
自分たちの思いをもっと知ってもらいたい。やっていること、活動などをもっと知ってもらいたい。というのが大きなきっかけ。
実際に作って見たら、「なんだ、簡単にできちゃうじゃん」
開設したのはいいけど、なかなか発言してもらえない、さびしいな、という思いから、どうしたら人が寄ってくれるのかな?と悩みが出てくる。そうすると、他 の会議室を参考のためにのぞきに行く。そこで発言してくる、会議室間の連携につながる、という流れ。

自分たちでできるところからやっていきましょうというのが市民会議室の流れ。

それと、参加者の間で、悩みを共有するために懇談会を作りましょうとなった。市は別に特に言っていない。市民エリアの参加者が自主的に。

バックボーンになる地域、活動、行動(動機)がある。
動機がなくて会議室を作るというのは当然ながら、ない。。

ちなみに。
実はこの交流会、蟹付き交流会だった。(杉山さんが持ってきてくれた)
「札幌から来た杉山さん」では盛り上がらず、「蟹持ってきてくれました」で大盛り上がり(笑)
グルメ会議室にも載せました!

グルメ会議室を作ったきっかけ。。
3人で作った。市民の方と行政の職員と。。
おいしいところがないよね、というのと、行政職員が市民エリアを作ることに意味があるだろうと。
負けず嫌いなので、発言1位を目指して。実際に1位になった!
2003年6月ごろには発言1位!

「話を戻そう」←というスライドが作ってあった!

モーガン邸の会議室を開設した方。
重度障害児のお子さんを持っている。電子会議室に出会って、人生が変わった。
そう言ってくれたことがうれしい。
前向きな人。いつも会うと「ありがとう!」と言ってくれる。
行政職員はあまりほめられることがない。その中でこういう人に出会ったことも、職員が意識が変わっていくきっかけとなった。

どうしてこの人が来たか。
IT講習会とまちがって、会議室の講習会を受けてしまった。
宿題で、会議室を自分で作りましょう、と。で、この会議室を作った。
(IT講習会を受けていたらアウトだったんだね:杉山)
最近、バリアフリーに関心を持つ仲間が増えてきた。
バリアフリーマップをつくりはじめた。
市の広報紙にPRしたら健常者の参加者が増え始めた。
そこで、みんなでバリアフリーマップづくりをやる。
Web上でマップを公開。藤沢市がWeb-GISに参画するきっかけになる。

電子会議室って、担い手の養成マシンかも?
市民、運営委員、行政職員、専門家、有識者、それぞれがそれぞれの担い手としてのロールを持つ。
関心のある人が集まってくる公共空間、その中から担い手が生まれてくる、というツールなのだろうと。

(杉山)もうひとつのお題は?

(金子)そこに地域メディア研究会があった、ということが大事だった。ネットワークが広がるとか、知識が増えたとかいろいろメリットはあったのだけど、ともかくそういう場がここにあった、ということが非常に重要。
2年間続けてくれたということにとても感謝している。

(杉山)この地メ研はこの藤沢のことをしっかり学ぶというのが最初のきっかけだった。
では先生方のコメントに。
吉村先生、札幌で市民ジャーナリストを育てるということをしていらっしゃいましたが。
こういう真面目な地方公務員がいるんだということも含めて、コメントを。

(吉村)私は大学の先生という立場よりも、札幌で杉山さんと一緒にやっているシビックメディアの観点から話をせざるを得ないな、と。人ごととしてではなく、今回の話はとても参考になった。
ようこそさっぽろ、ウェブシティさっぽろを自分たちもやっている。地域の情報を掲載している。
札幌市も会議室があった。7年前。藤沢を参考にした。そういうことがよくわかった。
今は札幌にはない。
なぜ止まったか。あとで杉山さんから。

電子会議室を私たちのサイトで復活させようかという話は良く出る。杉山さんと最初に出会ったのも市民会議室。
私は参加していなかったけど。終わってから知って、活動報告や発言ログなどを見て、ここまでできてたのね、と強く思った。
今のお二人の発表を聞いても、すごいな、と思う。

これは新しいメディアになったな、という感じ。
私は昔商業メディアにいた。商業メディアも意外と普通の人とのかかわりはない。
市民側からの働きかけもない。のが常々欲求不満で。
ずっと東京にいたけど、家は埼玉、東京で取材。あまりにも生活感がない。
国会や日銀、プロ野球、事件、事故などに行って、埼玉に帰る、そのつながりがない。それが嫌だった。
市民の方も、NPOとか、こういうことをやったらメディアに載せてくれるんじゃないか、とか、狡猾なことをやらざるを得なかった。
メディアの方もあたりまえのことを知らしめる方法がなかった。

それが、インターネットを見て、そういうことができるメディアだ、と思った。
7年やってだいぶ進んできたなあ、という感想。

(杉山)(シビックメディアのスキージャンプの紹介ページを見ながら)日常生活がニュースになる。それがもう少しさらに日常が話題になるのが電子会議室なのかなあ、と思う。札幌では電子会議室が終わったのではなくて、ウェブシティになっている。
札幌では市民エリアしか作らなかった。のが続かなかった理由かと。なぜ市民同士をつながなければならないのか、という意見。
ただ、これだけの集まりができてきたのはすごいこと。

(吉村)私たちが作っていて難しいなあと思うのは、このウェブシティなどをどういうふうにしていくか、ということ。ウェブシティは編集が入る。編集権はシビックメディア。自由発言とは全く違う。
自由発言と編集と共生しうるのか、どちらを目指すのか、解決していかなければならない問題。
市民情報センターは市の施設である中で、市民自治を確立するためのものとして、ウェブシティは位置付けられている。

(杉山)ところで水越先生、そのメモをみなさんに見せていただけます? すごいメモを書いてるんですよ、この人、ここで。

(水越)この建物(情報学環)で助教授をしています。前から気になっていた電子会議室の話を聞けてよかった。
僕自身が仲間と進めているメディアリテラシー、市民がどうメディアを使いこなすかという、とか、メディア表現についてとかのプロジェクトと、この地域メディア戦略研究会とが重なって見える。
研究会と地域でやっていることがシンクロしているんだろう、と。
その僕がやっているMellプロジェクト、http://mell.jp。
(ウェブを見ながら)
メンバー一覧。大学のプロジェクトなのだけど、80人くらいいる。大学の先生たち。立命館、名古屋の人、大学院生。学校の先生方。小中高の先生。市民運 動、社会教育、マスメディアの現場の人。属しているとまずい人もいるので、名前だけなんだけど。
6人のプロジェクトリーダーが中心になっている。
NHKの市川さん、日本科学未来間の堺さん、菅谷さん、林さん、それに情報学環の山内さん。
基本的に頑張っている人は孤軍奮闘で頑張っている。ふっと見ると同じようなことをやっている人がいる。人間は修羅場を乗り越えるときに同じ経験をしている人がいるということがわかるだけで、なんとかなる。そこで一種のギルドを作った。

大学でもテレビ局でも外れている人たちが傷をなめあう、、ただし工夫をした。ひとつの業種で固めなかった。
カナダでは98%が学校の先生。
ここは雑種性を目指した。大学を拠点としているけど、全国的にやることも目指した。

3月にシンポジウムをやった。香港や台湾からも来てもらった。同じようなことがあるね、という話。
で、今日、話を聞いて、すごく似ているなあと思った。

たぶんここの活動と僕たちの活動で、似ている当面の課題は2つある。
僕たちは学校の子供たちにメディア表現をやらせるとか、アジテーションしている。メルでは商業メディアの人たちをいかに排除せずに新しいメディア社会を作 るときにひとつの一角を担いつつ、威張られないようにするためにどうしたらいいかということを考えている。
テレビ局や新聞社の人も孤独。
受け手の顔が見えない。何かやると送り手側として問題になるし。
そういうところで、送り手と受け手をどう循環させていくのか、が課題になっている。
「自治体の職員が顔が見えることがうれしかった」「つながっていることがうれしい」という話があったけど、こちらもたぶん、最初は市民のためにだったんだけど、自治体職員のためにもなり、そういう循環性が課題になるかもしれない。

もうひとつは、メディアへの注目。
僕たちはインターフェースやeエディタをどういう人になってもらうか、といったメディアのデザインに注目している。
掲示板は道具なんだけど、デザインとしてどういう風に作っていくか、ということ(色とかそういうことだけじゃなくて)が問題になっていくんだろう。

今後この活動を広げていくときに、雑種化していくことが重要。
地域のケーブルテレビとか、民放とか、ミニコミ誌とか。
それからメディアを広げる。携帯電話、ケーブルテレビ。。

他者を作る。誰に向けて、何のために?ということを考えて。
学校で感想文とか書かされるけど、あれって誰に向けて書くの?
言葉の使い方の問題にもなる。

(杉 山)地域メディア戦略研究会について。市町村30000人の町から180万人の県まで、いろいろな自治体がそろっていることが珍しい。シンクタンクの人は 何人くらい来ている? NTTデータはシンクタンク? ユーディットは何になるの? 株式会社だけど社員はみんなSOHOで働いている。。
あるいは通信社の人や、テレビ局の人もいる。
ゆるやかで強固につながった集まり。今後どういう方向でつながりを作っていくのか、という点で水越先生のお話はとても参考になった。

(田中)雑種性にアンダーラインを引いた。とりあえず経緯としては自治体中心だったのは確かだけれど、それを見て、おもしろいね、といって入ってきてくれている。そろそろ運営そのものも広げていこうという提案を午後しようと思っている。

(杉山)水越先生の話で、他者を作る、ということ。
藤沢の市民たちは「行政に聞かせる」というのがある。他者がある。

(金子)電子会議室の良さは公開性。いつ入ってきてもいい。
電子会議室って、テキストだけの世界という感じがするけど、ニックネームで性格がわかったり、(逆にわかりやすい:杉山)実際に会わなくても顔が見える感じ。お互いの距離が縮まってきた。

(杉山)初めて田中さんに会ったとき、すぐにわかった。メールってそういうものがあるかもしれない。
他者への発信が地域の魅力を再発見できる。

(吉村)シビックメディアの場合は、中心になるスタッフが数名。非常によくバラけている。札幌をよく知っている人から、転勤で来た人まで。FMキャスターから主婦まで。何かを人に伝えて見るのが初めてな人もいるし、そうでない人もいるし。
初めてな人にとっては、他者に伝えることの難しさ、を知る。
商業メディアだとゲートキーパーがいい、悪いを判断する。シビックメディアもそう。合議性だけど。メールで記事を読んで、これはわからん、よくない、とやる。
会議室なども自由発言だから、めちゃめちゃになるんじゃないの?と思うけど、そうなった例もあるけど、他者がわからないものはだんだん廃れるということが会議室の中で形づくられていく。
他者に伝える、ということ。
他者に向けて発信するんだけど、自分が一番感じ入る、みたいな。
地域に向けた愛着、帰属性につながっていく。

他者を意識することによって、趣味から一歩踏み出したものになる。

(杉山)では会場から。

(山内)編集工学研究所、山内です。
札幌と藤沢の違いという点について。電子会議室はフロー情報。ウェブはストック情報。
藤沢にとっては、電子会議室がストックする機能もあるけど、膨大な情報が流れているのをどう共有知にしていくのか、というのが課題。札幌については、編集 作業がある程度、スキルのある人間がやっている。ボランティアが? その人間をどう確保するのか、が課題になる。

誰に対して情報を伝えようとしているのか、というモチベーション。
行政vs市民という対立があるときは、市民は情報を提供しないけど、7年やってくると信用が出来てきて、市に対してではなくて、この会議室に参加する人たちに向けて情報を提供しようということになってくる。
市民電子会議室という場をこそ信用する。というのがおもしろいし、これからの可能性を感じる。

(加藤)東郷町加藤です。小さな町で孤軍奮闘。ちょうど今、話があったようにITはあいて(相手)。小さな町だけれどもシンポジウムをやって、金子さんたちに来てもらった。「伝思」シンポジウム。学校と協力してやっている。子供に伝え方を学んでもらおう、と。
何をどう伝えたいか、を子供たちに学んでもらいたい。

ビルの写真を撮るときに「都会なんだね」という風に伝わるのは間違っている、そうでない撮り方をしようとか。
メディアの受け手を意識する、ということ。共感した。

藤沢も三重も孤軍奮闘している。東郷町も警察や消防やいろいろあちこちと調整しているのだけれど、最初は反応いいんだけど、続かない。最初のインパクトだけじゃないところをどう続けていっているのか。

(山本)高知県庁の山本です。高知県でぷらっとこうちというウェブを開設した。行政改革推進室。情報化とも縁がないところで苦労しながらやっている。なぜ県がやっているのか、という話。
私たちとしては高知県庁の意識を変えていく、県の社会変革を進めていく、それをどうやってやっていくのか、という話の中で、具体的に「県民参加の予算づく り」という事業をやってきた。その中で電子会議室がいいんじゃないの?となって、始めた。
電子会議室というところに注目されてしまっていて、本来の目的は。。。?
電子会議室としての困ったことも起こっている、そのときにこの会を知った。
はじめて7か月。いつまで県がやっているんだ、という声は既にある。民間にもあるわけなんだから、民間を早く育てて、という声が多い。そうではなくて、県の本務としてやっているわけ。

(杉山)あとで田中さん、金子さんしっかり交流して、いかに大変だったかを教えてあげてください。
では、水越先生、メディア戦略研究会ということで、メディアを担っていく人たちをどう育てていくのか、という点で、ビオトープ試論というのを読ませていただいた。そのへんのお話をぜひ。
自然に発生していく強さみたいなもの。どうやって続けていくのかという答えにもなるかと。

(水越)今、メディアビオトープ試論という本を書いています。もうすぐ出ます。このアイデアは5年前に考え付いた。
ビオトープとは小さい生態系。小さい庭を造ることも大事だけど、50m先に小さい川があるとか、点を面にしていくこと。
地域のデザイン。ひとつひとつの点をつなげて面にしていくこと。これはデザイン。
ケーブルテレビとミニコミ誌と、つなげていく。

三段階ある。
二段階めまではここの人たちは既にやっているのだろう。
なぜ人はあるとき発言するんだろう。「メディア表現者」。人はなぜ突然メディア表現者になるんだろう。
ひとつ言えるのは、どこかでアイデンティティを賭けている。自分が周縁でしかない、三重県は(僕が出身なので言うのだけれど)あのあたりは名古屋が中心。 そのあと金沢に行ったけど、金沢は金沢中心。能登はどう?ある時代までは能登が中心。何が言いたいかというと、今のテレビ・新聞で納得する人は多い。金沢 も結構OK。県庁所在地だし。
金沢のことを悪くいうメディアはあまりないし。東京のメディアに表象されたものとして金沢の人は振舞っている。

能登や三重はそうではなくて。東京のメディアにあまり映し出されない。自分たちをちゃんと映し出してもらいたい、という気持ちがあるので、そうでないと人は「キレる」。北海道や九州はニューメディアに対して非常にアクティブ。
韓国なんかも。メディア表現が活発なのは、中心ではないから。

中心ではないところ、周縁の方がメディア表現が積極的になる。
これが第一段階。

そして、そういうところは孤立してるので、コミュニティを作ろうとする。
これが第二段階。
ここまではみなさんは既にできている。

これをどう継続させていくか。
そこで、メディアビオトープ。
うまく言えませんが。
非常にベタないい方で言うと、大学とかミュージアムみたいなところ、地域のメディア(地域の新聞とかテレビ)とかは腐っても公共性を標榜している。
ちなみにここ(情報学環)はきわめて周縁的。「暫定建物」なの。(笑)

大学とかメディアは人が集うところ。
それをいかに地方自治体はうまくハンドリングしていくか。
東郷町であれば、名古屋の大学からうまく先生連れてくるとか。

また、こう市民メディアが流行ってくると、やってもいない人がさもやっているかのように発言したりする。
それをどううまく飲み込んでいくか。

大学は本来、学生が大事!
若い学生が集まってくる。
そことうまく連携していくといいのではないか。

(杉山)地域の総合力をどうつないでいくか。ということですね。
また、地域の活動をビオトープのようにつないでいくこと。

ゆるやかで強固なつながりをどうつくっていくか。
メルプロジェクトとも交流していけたらいいのではないか。

では一言ずつ。

(金子)コミュニティの場をどうするか、というデザインは長年の命題。簡単なようで難しい。市民エリアの参加者も思いがそれぞれ違うなかで、どうコミュニケーションをとっていくか、苦労している。
交流会に参加した人たちは電子会議室の運営に賛同的な人が多いわけで、他には批判的な人もたくさんいる。
それらもどうつないでいくのか、というのが電子メディアとしての今後なのかと。

(杉山)藤沢市の会議室参加者に、札幌でも会議室を作ってあげて、私のように社会参加できなかった人ができるようになるから、と言われた。そういうエネルギーが藤沢には蔓延していると思う。

(田中)東郷町の加藤さんの疑問はこちらも同じ。量が質につながってくるのではないか。それが継続の意思とか第二インパクトになっているのではないか。今、地元のテレビと連携している。図書館を取り込めないかと思っている。水越先生のお話で思い出した。
私の方向性はまちがっていないな、と安心した。

(吉村)外れている人たち、と水越先生から指摘されてすっきりした。マージナルな人たちなんだ。周縁であることは大事。外れている人が集まれば中心になるかもしれないし、そのためのツールが電子会議室かもしれない。
札幌では、ウェブシティとかそらいろとか、こういうのをうまく組み合わせて自治のツールにしていけるかどうかということが課題か。

(杉山)未分化は大事。「暫定」というのを見て、東大に来たなあと思った。
どうもありがとうございました。


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