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2008年度 第1回研究会 報告 (2009年2月26日実施) 

  • Posted by: 管理者
  • 2009年6月 2日 19:05
  • 研究会

テーマ:シティプロモーションと地域メディア・地域振興

  • 主催 地域メディア研究会
  • 共催 東京大学大学院情報学環電通コミュニケーション・ダイナミクス寄付講座、共同通信社
  • 日時 平成21年2月26日(木) 14:00?16:30
  • 会場 共同通信社 研修・交流センター(Tsukuda J Center) 東京都中央区佃2?1?3

 平成21(2009)年2月26日、東京の共同通信社 研修・交流センターで「シティプロモーションと地域メディア・地域振興」をテーマに、札幌市にて行ったヒアリング結果報告、シティプロモーションに関する大座談会を行いました。

次第

ヒアリング@札幌報告(14:00?14:30)

  • 報 告:東海大学文学部准教授 河井孝仁さん
    • 会場巻き込み大座談会「シティプロモーションって???」(14:45?16:30)

登壇者:

  • 札幌市職員 石崎明日香さん(札幌市経済局、シティブランド担当)
  • 東海大学 河井孝仁さん(札幌市ヒアリング参加)
  • 慶應義塾大学 田中美乃里さん(札幌市ヒアリング参加)
  • 株式会社三菱総合研究所 森崎千雅さん(「ICTを幅広く活用したシティプロモーションの可能性について
    の調査」(LASDEC)担当)

司 会:

  • NPO法人シビックメディア 杉山幹夫さん

ヒアリングメモ

シティプロモーションの定義

 地域を持続的に発展させるために、地域の魅力を地域内外に効果的に訴求し、それにより人材、物材、資金、情報などの資源を地域内部で活用可能としていくこと

■ヒアリングからみえてくるシティプロモーション

  • IRをシティプロモーションの視点から捉えた方が良い。格付けで財政状況の透明化を図る。引受金融機関へのプロモーション
  • シティプロモーションは訴求対象が問われるが、代理人(エージェント。引受金融機関やNPO等)が対象の場合もある。対象によってメディアを選ぶ。
  • 財政局でつくっている「札幌のおサイフ」 市民に伝えるためのパンフが、NPOとの対話の道具にもなっている。
  • 「グレーター札幌」という発想。行政界にとらわれない。札幌市にはない、ものづくり・港も含めた地域としてプロモーション。「グレーター札幌」の中での魅力を明らかにし、往来を活発にする。札幌市内への工場誘致、企業誘致が困難であれば周辺部でも良い。
  • シティプロモーションをその場その場で考えていく(サイト事にシティプロモと見なす)のでは、全体の音頭を取るところが生まれない。→メディア活用が不十分になるなど弱点が生まれる →戦略の必要性
  • 広報は行政サービスの情報提供だけでない。市民の問題をどう解決するか。市民と経営層の間に入って、原局をどう動かしていくかが、広報の位置。どのような問題提起をするか常に考えながら、次のステップを踏む。

■札幌スタイルから見るシティプロモーション

  • 札幌というブランドを推進力に、優れた品質のものが札幌スタイルとして認証され、それをきっかけに札幌という地域イメージのブランド価値が上昇する。=スパイラルで上がっていく。
  • ブランドをどう作るか、マーケット、消費者、販売チャネルへの意識が重要。
  • ブランド=差別的優位性+評判+信頼 この中で「評判」をどう作るかが、地域メディア研究会のテーマになるのでは?
  • ブランド化におけるコミュニケーション マーケットや消費者、販売チャネルを意識するには「何を求めているのか」の共有が重要。
  • 行政がどこまで関わるのか、何を担うのかが課題。

■観光振興から見るシティプロモーション

  • シティプロモーションに関わる、横軸の委員会や組織がない。
  • 観光部局にシティPR担当が存在。
  • 一般市民、一般観光局に加えて、エージェント(旅行会社等)に対しての発信が重要。 直接エージェントに札幌の魅力を伺うことが効果的だった。
  • 調査によってリピーターが支払額が大きいことが判明。 →ただ売れば良いのではなく、誰にどのように売っていくか、に関わる。 →NEXT STYLE JOURNY
  • 内部的な意見交換、NPOやエージェントの判断も入れ、札幌市だけで決めないように(共同広報)
  • 観光の部局にシティPR担当がある中で、戦略が必要。さらに観光にとどまらないシティプロモーション戦略が必要→行政内の連携へ。縦割りの中で見落とされていたことへの気づき
  • 連携体(プロジェクトチーム)が存在したことはあったが、アウトプットイメージがなければ、実の無いものに。アウトプットイメージの共有が必要。

■ウェブシティさっぽろの視点から

  • ウェブシティさっぽろをシティプロモーションのツールとして意識。
  • ウェブシティさっぽろ…外部の「目利き」が情報を選択し、目利きの考え方で情報を発信
  • 行政サイト…首長が伝えたいことを伝えるツール→両方が必要。
  • 市民の目線でシティプロモーションすることは重要。行政が気づかないところも入ってくる。何が優先順位が高いのか、行政が明確にして金銭支出→主体は行政だけに限らないのでは?

<大座談会メモ>

□シティプロモーション

  • 基本的には自分たちの魅力を自分たちで発見する、それを売り出すこと。それを外に向けて、観光客に売り出すのではない。
  • 住んでいる人たちが自信を持ってそこに住み続ける。かつ、この街はこんなにいいんだよと外に向けていえること。対象は内外同時にある。
  • 外の人に自分のまちはこんなにいいんだと言いたいから、それを見つけてると、また自分でいいものを見つけて意地になってしまう。
  • 新しい魅力を見つけるというような、そういう形の発見をすることが、どうやって自分たちの地域を、自信を持って売り出すのかということに複合的に関わってくる。地域の魅力は何なのかを常に考え続けないと、訴求はできない。

□札幌スタイル

  • 札幌スタイルは、札幌自体に街の魅力がすごくあるはずで、その街の魅力を使って ブランド・・・、ここでは札幌のライフスタイルが基本的なキーワードだが、シティブランドを作っていこうと考えた。
  • 役所の側でこう言ったブランドを作りたいというコンセプト、文字だけがあったが商品はなかった。でも、ブランドとは商品がないと語れないはずで、その商品がでてくるまでに時間がかかった。その間、なかなか認知されないと言う苦労があった。
  • 情報発信をしていく中で、いろいろな人たちがつながっていった。
  • 外に出さないとだめ、ということがある。
  • 書いたことが自己認識になる。主体が自分でプロモーションする。
  • Webシティさっぽろ は市の職員がみんなみている。外に対して情報を発信しているが、役所の内部に対しての自己認識効果がある。内部の応援団が増えた。自信を持って次の企画につながっていく。
  • 札幌スタイルの商品は、どう買われているのか? 例えば自分たちで使うために買っているのか、外の方向けに買っているのか、生活の中で使っちゃおうと買っているのか?
  • 内外にベクトルが向いており、内向けの商品と外向けの商品がある。
  • 札幌スタイル、というのは札幌ライフスタイルを発信して外貨を獲得することだから、札幌市民が使いこなしていないといけない。
  • 市民に売れて、にじみ出ていくように外に売れていくのがブランドだろうが、外に売れたから市民が買うと言ったような、逆のことも起こっている。
  • 地域ブランドを作ろうと思うと、どうやってそれを外に売ろうか?と思うのだが、地域の方がそれを持っている、あるいは自分がそれを買うというようなプライド型消費がないと、一部で売れているよね・・・で終わってしまう。
  • 商品を通じてまちの魅力が向上しているような、消費者の行動としてそれが見えつつある。

□LASDEC の調査からみたシティプロモーション

  • 外に向けての効果ばかりが注目されがちだが、当事者の方々が再認識する事で、地域の魅力に加えて課題も明確になってくる。
  • 交流が膨張していく。これが大きい。
  • ホームページの運営をどうしようかという考えの中で、自然に交流が膨張した。運営委員会に参加している事業者が、運営委員会で商品開発をしちゃう。それができちゃう。
  • 会議をやって1ヶ月で商品ができてしまう、そのスピード感がすごい。
  • (1ヶ月の商品開発の例に出てきた)円山動物園、ようこそ札幌、札幌スタイル。自然に3つが結びついてくる。メディアに並んだことでお互いの認識がすごくついてくる。
  • Webシティさっぽろに載ったことで内への訴求、自分の事業を他の担当が知ってくれた。外への訴求のはずのウェブサイトで、内への訴求、お互いに知り合うということになっている。
  • 見やすくする、編集する部分にも最近はICTツールができてきている。編集への障壁が以前より低くなっている。これを活用しない手はない。
  • 言いっぱなしだったフロー情報がストック情報になっていかないと、シティプロモーションにつながっていかない。

□外部から内部へ

  • 外に向けて何かやると、中に返ってくる。横浜市ではそこを狙ってやっている。
  • 横浜といえども、中は同じプレーヤーでやっている。国際と言うことで、外からプレーヤーを取り込めないかということ。
  • 国際的に横浜がどうみられているかとか、調査したことはあるか?
  • 調査をしたことはないが、認知度は低いと思う。東京の一部になっていると思う。
  • 国際からインバウンドをねらう。横浜の企業が外に行くことを後押ししたい。
  • シティプロモーションは情報を発信するだけではなく、周りからどうみられているかを意識することも必要。

□そして編集

  • 必ずしも外から見られているか、ということではなく、内でどうみられているかってことが、本当はもっと表出されるべき。その材料を持った上で、どう編集するかにつながるべき。どんどん表出され、編集できる人間がでるとおもしろい。
  • 素人市民が勝手に書いているものがシティプロモーションにつながるか、という考えかと思うが、札幌のサイトはめちゃめちゃカッコいい。編集が入るのがシティプロモーションの王道かと思う。
  • 個別の存在だけではなくて、どう言った立ち位置で編集するのかを考えないと、シティプロモーションにはならない。単純に、市民が何か言ってます・・・ではシティプロモーションにはならない。
  • ひとつの編集から別の編集が立ち上がる。どう編集して、どう見せるのか・・・がないと、みんな頑張っているよね、で終わってしまう。
  • 札幌スタイルで何をやろうとしていたか迷走していた時期もある。札幌スタイルを説明する言葉に悩んでいた。
  • 今、何のためにやっていて、そのことによって札幌はどういう街になりたくて、それによって市民や企業や周りはどう変化してほしいのか、ということをきちんと掲げようと議論した。
  • やっと5年目にして言い切れるようになった。この間の発信を通じて自分たちの街を知ったり、学んだことをようやく表出できた。編集の方針は、情報の発信と学習と共有によってできてきた。

□うかつ・・・

  • 先ほど調査という話もでたが、まずは何かを発信しないと評判がたたない。評判がたたないと認識がたたない。認識がたたないのに調査しても仕方ない。
  • スパイラルの最初の一漕ぎを、誰かがしないと始まらない。これは誰がすべきか?
  • 「うかつ」に動く。まず動いてみて、結果がついてくる。札幌ではこういうパターンだったが、そんなのでいいのか?
  • 「うかつ」に動ける場所を作るというのはすごく大事。
  • 「うかつ」に動ける場所は、ICTだとすごく使いやすい。勝手に動ける場所を作って、 そこから触発されて、どういう形で、戦略だとか再生につなげるか。
  • しかし、札幌や横浜で使える方法がどこでも使えるかということは、相当疑問。
  • バラバラでてきたものをどう組み合わせてロジックの中に流していくのか。もちろん、ロジックに流したって欠けているものもある。それを1年とかで必ずローリングさせていく。常に見返していく仕組みを作らないと、うまく回らない。

□うかつと編集

  • 「うかつ」に動きやすい場所がそろってきた。
  • 「うかつ」にハードは作れないが、ICTの上でサイトは作れる。まずどう「うかつ」を回すか。この「うかつ」をどう編集するか?
  • 「うかつ」で出てきたおもしろいものを、誰が編集するのか?
  • 全てにメインになろうとしない、凝り固まろうとしない、3、4のグループに関わっていて、そのうち1つは何となく大事だなという人間ではないか。
  • 最初の一漕ぎは、できると思う「変態」がいればできる。変態はどの街にもいる。
  • 人材はいそうでいない。人材発掘に不安がある。ブログとかICTとか情報を拾おうとしたが、継続的にやってくれる方がなかなかいない。我々の町に今日のテーマを持ち帰ったとき、どうやろうかと考えてしまう。

□時間の流れの中で

  • 質問があるが、なぜ、今までの札幌の方は、札幌スタイルのようなものを生み出せなかったのか? それは、ICTをうまく使えるようになったからか?
  • 全部が全部というわけではないが、かなり言える。まちの人にも、外の人にも、両方いっぺんにウェブはみてもらえる。
  • 外に出すことによって、札幌市の重役の方が考えを変えていく姿を見る。ウェブに書いた記事一つで、空気が変わることがある。
  • ネットは内と外と両方に発信できる。多分、紙世代の人とネット世代の人とでは、札幌のこうあるべきと言う考えは違ったんだろうなと思う。

□欠乏感の中から

  • 札幌スタイルにある商品は、これまでなかったもの? それを作る、そういう喜びみたいなものもある?
  • 欠乏感。自分たちに工場がない、販売ルートがない、あるのはアイディアだけ。欠乏感から生まれているブランドでもある。札幌はたくさんの地方交付税をもらっているまち。そういう欠乏感からくる戦い。
  • 外から人を集めなくても食べていけるという充足感の中では産業はできない。
  • 欠乏しているのは何かという棚卸し。私たちが札幌でやったのは棚卸し。札幌にあるものは何、ないものは何。人材にしても企業にしてもそう。これをやってきた結果、残ったものをかき集めていく。足りないものがあれば、それは変革のチャンスではないか。
  • 行政に一人うかつな人間がいるだけではだめで、核になる人たちが必要。そして、支援してみようよという仕組みが重要。核となるような人たちをつなぐような仕組みが作ってあるというのが大事。
  • 「うかつ」な人が何を考えているのかを情報発信するような仕組、支援する仕組みが必要。しかも、「うかつ」だけでは終わらずに、その中でも核となる人たちを集めると何ができるのかを考えてみるといい。

□団塊の世代

  • 団塊の世代が今住んでいる自分たちの地域の魅力を見つけられなくて、第2の人生と言うことで別の地域に移住してしまうということが問題になっている。
  • 団塊の方をどう言った形で地域に巻き込むかという部分で苦労している。
  • シティプロモーションではないかもしれないが、自分たちの魅力を何か団塊の方に、地域に住む方に発信して、巻き込んでその地域そのものをブランド化すると言ったような動きが何かありますか?
  • 基本的に団塊世代まだ会社にいる。地域よりもまだまだ会社が大事という中では、団塊世代は地域デビューしますと言う問題設定自体を疑う必要もあるのではないか。
  • ただその上でも、いろいろな形が動いているのは「たまり場」みたいな所、ここをどう作っていくのか、このたまり場が閉じたところではなく、開いたところになれば、「うかつ」なことを言い出す方が出てくる。この「うかつ」な人たちを出していければおもしろい。
  • また逆に言えば、地域の外に出ていく人は出ていってもいいのかもしれない。外から人を引っ張ってくるということも。
  • 新陳代謝みたいなもの。。。
  • 出ていった人が、そこの話を持ってきてくれる。そこの人がきてくれる。この形でシティプロモーションを考えていかないと、囲い込み型のシティプロモーションとは、地域内外とは言うけれども、ちょっと違うかもしれないなと思う。
  • 人間は様々な場所に行ってみて、やはり自分のふるさとはよかったと思うもの。あちらこちらに行ってみた結果として、ふるさとに戻るのはいいことではないか。
  • そう思ったものがそこで表示されないのはすごくもったいない。
  • 表示される仕組みをどう作っていくのかがすごい大事。
  • やはり編集というのが重要だと思う。
  • どこにでも自分のまちの情報はあるが、結局そこをどういう立ち位置で、どういう風に切っていくかを、明確な目的を持ってみんなの中で共有することって重要。
  • その場の、外の方と定住者とのバランスを考えるとどうなのか。
  • 編集する者は外の者でもいいが、具体的な地域の情報を発信するのは定住民。
  • 編集するところが地域に密着しているのは逆に難しい。

□編集は棄てること

  • 愛が深いと切り捨てられない。編集は捨てること。地元の人に切ることはできない。
  • 中途半端に知っている人が編集しているのがちょうどいい。そのときに要求される人が編集すればいい。
  • 編集は編み物だから、その糸に何かくっついてくる。糸は1本じゃないと絡まってしまう。その糸は何か。シティプロモーションをやり抜くという糸。
  • ブランドもプロモーションを作るのも一緒。札幌はこううだ!と主張することは、あるものを捨てていくこと。
  • 札幌のイメージの中心を、四季も雪と関連付けて、雪と交流の2つに絞ったのは、ふつうの行政ではやらない。それも今まで言われてきたことを否定して絞った。
  • やり抜くこと自体がブランドを作ることだし、それはどうしてもシティプロモーションとつながらざるを得ないし、でもそうじゃないと産業をきっと作っていけない。
  • 行政はどうしても、基本的にみんなに平等に何かを提供しないといけないから、棄てることで絶対に矛盾が起こってぶつかる、という点で苦しいというのはあるのだけど、意味がある。

□今後は・・・

  • これまでICTを使ったツールは、何か伝わる、で終わってしまっている。もう一歩シティプロモーションも専門領域に行ってもらわないといけない。
  • ICTもつかって、既存のメディアも使って、どんな効果があるのか測定する。シティプロモーションを使ってどう波及効果などがあって、どうスローガンを出すのかなど考える必要があるのではないか。今後どう方向性を持っていくのか?
  • 何がシティプロモーションの評価と聞くと、サイトの人数であるとか、どれだけの人が参加したとか言う話になってしまう。それは違うのではないか。
  • 最終的に、市民の満足度ってどれだけ向上したんですか? 市に対する愛着がどの程度増えたんですか? もちろん、これをやったから市に愛着が増えたとは言えないかもしれない。
  • この施策がこれだけの意味を持ちそうか、例えばこのことをすると10%だとか20%だと効果がありそうだと押さえた上で、例えば、2007年に愛着度調査をある程度の形で実施しました。それが例えば2012年度になって上下しました。それがどのような効果なのかについて、あなたはこの町が好きになったのですか、といったような、相当明確なCSをとるだとか、CSにつながるための、もう少しアウトプット的なところをとるだとか、どういう評価を明確にするかを考えないと単なる部分で終わってしまう。

□次のステップへ入るには?

  • 何のメディアであれ、シティプロモーションしましょう、と言うこと、そしてシティプロモーションって何でしょうね、と言うことががとりあえず掴めたら、次の段階に入れる?
  • おそらく評価というのが難しいという気がする。その因果関係を整理するというのが、すごい体系的な分析とかが必要になってくると思う。
  • 売り上げのところで話すわけではない。交流をすることによって、交流人口があることによって、どれだけのプラスの税収があり得るとか、あるいは波及効果があり得るのか、明確に議論しないといけない。例えばこれを作るために2億円かかりました、売れたのは2000万円でした、ではマイナスなのか・・・ではなく、これを興味を持って来る人がいます。これを目当てに来る人がいます。あるいはたまたまきたときにこれを持ってすごくすてきだと思って、誰かにそれをいって、やっぱり札幌はおもしろかったよ、というようなものをどういう形で費用負担していくのかという発想がないと、難しいかもしれない。
  • このところをどういった形で明確に位置づけていくのかが、今日のテーマとはちょっと異なるが、ただ、それは札幌や横浜では効くけれども、東郷町で効くのか、鈴鹿で効くのかっていうところを説得するためには絶対に必要なテーマ。
  • そこの議論、それは後付けかもしれないが、何らかの数字を出す必要があると思っている。
  • それをしっかりしないと、何年後かにシティプロモーションっていう言葉がありましたねということで終わってしまう。
  • そうじゃないようにするためには、例えばこの札幌の取り組みをどう論理化するのかがなければ、何となく札幌って札幌スタイルがあって人気があったね・・・みたいではぜんぜんダメ。
  • それがどういう目的によって行われ、それがどういう効果をもたらしたのか。それが札幌スタイルだけではなくて、例えばIRに結びついた。それが全体として札幌の魅力を上げることにつながった。そういう形の議論をしていかない限り、シティプロモーションが何となく新聞の見出しで終わってしまう。

□世代を超えて

  • 札幌の取り組みはすばらしいと思うが、それを今後どう普遍化していくかが見えない。
  • 私は基本は住民にあると思う。この住民という言葉を使うとき、どうしてもITだと偏りが出てきてしまう。そこをどうやっていくのか。
  • 現役を退いた方々のノウハウ、ネットワークを活用できると思っている。そういう人たちをどう巻き込んでいくか。そんな議論を是非お願いしたい。
  • 別の領域、別の世代とあるわけですが、ここがねらっているのは札幌の製造業と、アラフォー世代。そこにぴったりとネットの戦略があてはまったが、そこに紙が出ればアラ還の方々も喜んで読んでくれる。そんな中でやっている。

□ネットワークづくり

  • シティプロモーションは、決して情報発信だけではなく、地域の方に対する自信を与える場、ネットワークを作る場でもあると知った。
  • ネットワークとか交流がシティプロモーションではない。ここを押さえておかないと、市民が参加してメディアを作りました、で終わってしまう。それが何をもたらしたのかもう一つ問わないといけない。
  • プロモーションは直訳すると振興。
  • 振興の手法の中にどうメディアを活用するかというときに、内外に訴求するというときに、ウェブという同時に発信できるメディアの特徴は使えるよねっていうのが、今日の研究会の筋の一本だったと思う。

□やらない理由

  • 組織の人はやらない理由を考える天才。札幌ではどうやってこれを押さえてきた?
  • 情報を発信するとリアクションが入る。情報を発信すると情報が戻ってくるし、共感者も見つかる。それをネットでやると同時多発的に起こる。
  • リアクションをもらうと嬉しいし、その変化を自分だけじゃなく、自分の上司も気づいたら一緒に喜んでいた。自分と上司のやりたいことの目的がネットで発信することにより共通化していった。

□パネリストより一言

  • 今日は自治体の方がたくさん来ているが、行政の方が内部で閉塞感を感じたときは、外の方を利用するといい。
  • プレイヤーの層が広がってきていると思う。今まではシティプロモーションに関われるのはごく一部だったが、最近は広がってきている。プレーヤーが増えればレスポンスも増える。
  • シティプロモーション自体がその地域の人が地域に自信を持ってやっていくための一つのツール。ただツールを評価しなければならないというのは確かなことであって、このあたりを今後も明確にして研究を続けていきたいと思う。
  • 札幌は企業がいないわけではないのだが、集積はしていない、ただ、オンリーワン企業がいる。このオンリーワン企業を神の見えざる手のようにどう繋いだら、何かできるかなみたいにやってきた。だから札幌だからできるではなく、札幌ができたんだから他のまちでもできる。
  • 札幌でできるんだから、ウチもできるはずだと思って帰っていただいた方がいいと思う。

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